アメリカ・テキサスのとあるシニア向け住宅には、同じ高校の卒業生が50人以上暮らしており、毎日が同窓会のような状態になっています。
ウェストミンスター・シニア・リビング・コミュニティの入居者の多くが、数十年前に同じオースティンの高校に通っていた。Westminster本稿は、テキサス州オースティン在住のカーリーン・ジェンキンス(89)へのインタビューに基づく手記である。
3年前、元歯科医である夫のロバート(90)と私は、長年住み慣れたオースティンの自宅を離れ、住み替える(ダウンサイズする)時期を迎えた。
同じような状況にある高齢者の多くは、複数の施設を何度も見学して最適な場所を探すだろう。しかし私たちにとって、オースティン市内中心部にある「ウェストミンスター・シニア・リビング(Westminster Senior Living)」を選ぶのは、一切迷う余地のない選択だった。
というのも、すでに私たちの友人の多くがそこに入居しており、私自身も週に少なくとも一度はディナーや社交イベントでその施設を訪れていたからだ。そこにいる友人たちとの絆は何十年も続いている。中でもラス・バトラー(89歳)とは、今から約80年前の小学6年生のときに出会った親友だ。
編注:この住宅は自立型シニア住宅(Independent Living)と呼ばれ、身の回りのことが自分でできる元気なシニア向けだ。日本で言うところの、「高級シニアマンション」や、「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」に近い。
全入居者の10%が「同じ高校の同窓生」という奇跡
現在のカーリーン・ジェンキンスと、1950年代初頭に「オースティン高校の女王」に選ばれた当時の姿。Courtesy of Westminster幼い頃に私の家からわずか2ブロックのところで育ち、私と同じく1950年代半ばから後半にかけてテキサス大学に通ったマイク・ロッシュ(91歳)もいる。
実際、ウェストミンスターには人生において最も強く素晴らしい絆を共有する人々が多すぎて、全員の名前を挙げきれないほどだ。驚くべきことに、全入居者の約10%にあたる少なくとも50人以上が、同じ「オースティン高校」の卒業生なのである。
世代も幅広い。ラスと私は1954年卒、マイクは1953年卒、最高齢のマーサ・バートリーズは1948年卒で、グループ最年少の一人であるシンシア・リーチ(77歳)は1966年卒だ。
シンシアは毎年3月に施設内で公式の同窓会イベントを企画してくれているが、私たち中心メンバーにとっては、まさに毎日が同窓会のようなものだ。
毎週火曜日の集い――「残りの人生」チームの絆私たちは毎週火曜日に施設内のバーで集まり、大テーブルでのディナーの前にジントニックやレモンウォーターで乾杯することにしている。
私たちはこのグループを「ROOL」と呼んでいる。これは「Rest of Our Lives(私たちの残りの人生)」の頭文字を取ったもので、いつでもお互いの傍らに寄り添っているからだ。
昔からの友人同士だからこそ、語り合いたい思い出は尽きない。実はマイクと私は、高校時代に同じチアリーダーチーム(当時は「エール・リーダー」と呼ばれていた)に所属していた。マイクは今でも当時のユニフォームを大切に保管している。
ジェンキンス(前列中央)とマイク・ロッシュ(後列右)は、ともに高校のチアリーダーチームのメンバーだった。Courtesy of Westminster男子生徒たちの試合には毎回応援に駆けつけたものだ。本当に素晴らしい時代だった。同世代のみんながお互いを思いやっており、いじめや意地悪などは一切存在しなかった。
当時のオースティン高校は非常に大きな学校で、私が3年生のときには1200人もの生徒がいた。親の多くが州政府機関かテキサス大学で働いていたため、家庭の共通点も多かった。面白いことに、私の母も同じオースティン高校の卒業生だった。
生涯の友に囲まれ、孤独を感じないコミュニティ
マーサ・バートリーズが最近のオースティン高校同窓会で卒業アルバムを眺めている。Courtesy of Westminster学校のスクールカラーはエンジ(マルーン)と白という少し珍しい組み合わせだった。私たちは公式の同窓会になるとそのスクールカラーを身にまとい、昔の懐かしい写真や卒業アルバムを持ち寄って思い出話に花を咲かせる。
「Loyal Forever(永遠に忠実に)」という校歌をみんなで合唱することもある。歌詞の中には「Spirit Unequaled, Never Let It Die(比類なき精神よ、決して絶やすな)」という一節がある。
もちろん、もっと陽気で少し羽目を外したファイトソングもある。新入生、ビール、ウイスキー、ライ麦酒が登場する歌なのだが……詳しい歌詞はここで言わないでおくことにしよう!
私たちは、この温かく楽しいコミュニティで暮らせることを心から幸運だと思っている。人生を通じて知り合ってきた大切な友人たちに囲まれているからこそ、ここで孤独を感じる人は誰一人としていない。
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